ネリゾナクリームとネリゾナユニバーサルクリームの違い
薬剤師であれば、一度は出会ったことがある薬だと思いますが、両者の違いをきちんと説明できますか?
もしかすると、そこまで気にせずにスルーしてきたという方もいるかもしれません。
しかし、両者にはきちんと違いがあるんです!
実際に、このお薬を使われている方も知っておくと損にはなりませんよ。
まずこの二つ、何がややこしいかというと、一般名処方で処方されていると、どちらも同じ名称なんです。
処方箋をもらった方ときに、
【般】〇〇〇〇
と書かれていると、一般名処方されているということです。
ちなみに、この薬の一般名はどちらも
【般】ジフルコルトン吉草酸エステルクリーム0.1%
です。
このように一般名で処方が出ていたら、クリームかユニバーサルどちらで処方する意図があったか処方元に確認することをお勧めしますが、極端な話どちらを調剤しても問題はありません。
前置きが長くなりましたが、両者の違いについてお話します。
一言で書くと、ずばり「使用感の違い」です。
ユニバーサルクリームが、W/O
クリームが、O/W
Wはwater(水) Oはoil(油)という意味です。
薬学部ではこのW/Oの意味について深く勉強しているのですが、ここではあえて触れません。
ポイントだけお伝えすると、分母にきている方が主な質感を作り出すと言うことです。
つまり、ユニバーサルのW/Oは、oilが分母なので油っぽいということです。
使用感はクリームと軟膏の間位ですね。
軟膏のような特徴も持っているため、少しの湿潤面や逆に乾燥した部位にも使用が可能です。その反面、少しベタつくことが欠点です。
クリームは、O/W 分母がw(水)のため、水っぽい性質をもつということです。
使用感は、一般的なクリーム剤のさらさらっとした感じです。
さらっとしているので使用感はよく、伸びもいいのが特徴ですが、軟膏に比べて刺激性があるため、傷になっている部位や湿潤面には使用が出来ません。
いかがでしょうか。
最後にまとめると、違いは使用感。どちらで調剤するかは使用部位等によって変わってくるが、不安であれば処方元に確認を!